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「インスタ映え」がキーワード、NY女性起業家によるパーティーセット販売

2019年03月05日(火)16時15分
寺町幸枝

(coterieparty インスタグラムより)

<見映えのいいホームパーティーが手軽に出来たら...との需要に目を付けた、ニューヨーク発のスタートアップ企業が話題だ>

米CNNの記事によると、ニューヨーク発のスタートアップ企業「コーテリー」が話題になっている。同社は、誕生日や出産前の妊婦を祝うベビーシャワーなど、目的別のホームパーティーグッズを「セット販売」する会社だ。

最も安価な49ドル(約5400円)のスタンダードセットには、10名分の紙皿やコップ、使い捨てカトラリーから、フードを彩る装飾も含まれる。昨今のソーシャルメディアの存在が、パーティーを開きたいホストの精神的負担を大きくしていると考える同社は、おしゃれなパーティーセットの販売で、本来のパーティーの目的である家族や友人の集いをより手軽に開催できるようにするという。

ソーシャルメディアの悪影響

創業者たちによると、現在はソーシャルメディアの広まりによって「見映えのいいパーティー」を主催しなくてはいけないという無言のプレッシャーを感じている人が多いという。

忙しい生活を送る中でセンスのいいパーティーデコレーションをネットで探したり、巨大なパーティーグッズ専門店で買い物することは、「時間」を要する。

コーテリーは、簡単に準備でき、安くて、「インスタ映え」するパーティーグッズを提供することをミッションに掲げる。創業者の女性2人は口を揃えて「パーティーのホストが、買い物に翻弄されたり、おしゃれに飾るプレッシャーを感じることなく気軽に、祝いごとを楽しんで欲しい」と語る。

女性起業家を支援するF3

昨年起業したばかりのコーテリーは、複数のベンチャーキャピタル(VC)から275万ドル(約3億円)の出資を募って、今年2月にショッピングサイトをローンチした。同社に出資をしたのは、ニューヨークを拠点に、女性の起業家を支援してきたベンチャーキャピタル「Female Founders Fund(通称F3)」と、グローバルファンダーズキャピタルの一部で、初期段階の起業家へ投資するベンチャーキャピタル「キャナン」だ。

F3はこれまで、女性起業家が主軸となる企業への投資を行ってきた。カミソリの定期通信販売を行う「ビリー」や、アルコール飲料専門デリバリーサイト「ミニバー」などがその事例。

そのF3が昨年、アーリーステージ(起業したて)の企業向けに出資をするために、新たに2700万ドル(約30億円)を調達。今回、「コーテリー」がその資金を使って初めて育成支援した企業となった。

コーテリーの創業者であるリンダ・エリスと、サラ・ラファは、ともにオーガニック食品の定期販売ビジネス「デイリーハーベスト」の社員だった。ラファが、妹のためのベビーシャワーパーティーを催した時に、精神的なプレッシャーと面倒な買い物経験をしたことから、このビジネスプランを思いついたと言う。

そして、昨年春ごろからF3のアヌ・ドゥガルとサティアン・ドンに具体的な起業に関する相談を始めた。度重なる対話を通じ、ビジネスプランを煮詰めるなかで、F3としても今回完全なスタートアップ支援の初の事例をコーテリーに決定したのだという。

コーテリーが提供するパーティーセットは、装飾や食器類に注力し、フードやドリンクについては現時点では取り扱わない。スタンダードセットは49ドルに対して、ラグジュアリーセットはゲスト数50人に対応するもので、価格は329ドル(約3万7000円)ほど。

パーティーグッズを販売するだけではなく、パーティーを通じて家族や友人など、大切な人との時間をクリエイトすることに注力したビジネスだというコーテリー。ソーシャルメディアを全く意識しない人はいない昨今、ニーズを捉えた女性向けの新ビジネスとして、成長の可能性を感じる。

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