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日本人コーヒー生産者が語るコロンビア

松尾彩香|コロンビア

コロンビアはサッカーだけじゃない!自転車レース・テニス界注目の若手選手

©️YouTube - Egan Bernal I Giro d'Italia 2021 I Best Of

日本ではオリンピックを開催するか中止するかについての議論が飛び交っているようですが、南米コロンビアでは東京オリンピックはほとんど話題に上がっていません。時折オリンピック出場が決まった選手の報道はあるものの、こちらで今注目されているスポーツの話題はサッカーのコパアメリカか、自転車レースのツール・ド・フランスくらいです。

先日コロナワクチンについて友人と話していた時に「日本はオリンピックがあるからワクチン接種はすごく進んでいるでしょう?」と聞かれ、「いや、最近始まったばかりでまだ高齢者への接種の段階だよ」と答えると、とても驚いた表情を見せましたが「まぁ日本は感染者が少ないからね。大丈夫でしょ」と特に気に留めていないような様子でした。

コロンビアの人口は日本の約3分の1程度にも関わらず新規感染者数は1日約3万人、死者数は1日約600人と感染がとても深刻な状況ということで、コロンビア人にとって日本の今の感染状況は「心配するに値しない」という感覚なのかも知れません。

さて、オリンピックの話題はこれくらいにして今日はコロンビアのスポーツ界で今注目されている若者2人について紹介したいと思います。

 

エガン・ベルナル選手 自転車レース

コロンビアといえばサッカーのイメージが強いと思いますが、実は自転車レースはサッカーに引けを取らないほどコロンビアでは注目のスポーツなのです。

近年、自転車レースの本場ヨーロッパの大会で活躍するコロンビア人選手が続出しており、サッカー同様に趣味として自転車を楽しむコロンビア人もとても多いことはあまり知られていない事実です。

そんな自転車レース界から紹介したいのは、日本にもファンが多いエガン・ベルナル選手

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©️ YouTube - El Día que a EGAN BERNAL lo pusieron a domar 2 ANIMALES / STRADE BIANCHE 2021

24歳という若さでありながら、世界三大自転車レースと言われるグランドツールで既に2度も総合優勝を果たしている今後がさらに期待される選手です。

若い頃プロの自転車レース選手だった父親の影響を受け5歳で自転車レースを始め、8歳で初めて大会に出場し優勝。2011年にマウンテンバイクのキャリアもスタートし、2014年にはノルウェーで行われた世界選手権自転車競技大会のマウンテンバイクレース・ジュニア部門で銀メダルを獲得しました。

その後2016年にキャリアをロードレースに切り替え、各大会で順調に結果を残していったエガン・ベルナル選手ですが、2019年に悲劇が襲います。

当時22歳。期待のエースとしてのジロ・デ・イタリアへの初出場を控えトレーニングをしている最中に鎖骨を4箇所を骨折する大怪我を負ってしまい、欠場を余儀なくされたのです。しかし、ベルナル選手は目標を次のツール・ド・フランスに切り替え手術後すぐトレーニングを再開。迎えたツール・ド・フランスではコロンビア人初・南米選手初となる総合優勝を果たしました。

ツール・ド・フランスの栄光から2年がたった今年5月30日、グランドツールのもう一つの大会ジロ・デ・イタリアで再び総合優勝を果たします。翌日コロンビアのニュースはベルナル選手一色になり、しばらく彼の名前を見ない日はなかったほどでした。

東京オリンピック出場の可能性もあったベルナル選手ですが、この大会から数日後にコロナウイルスに感染してしまったこともあり出場は辞退。インタビューで「コロナにかかってしまって3週間自転車に乗ることができなかった。だから、今年の厳しいオリンピックに挑む理想的な準備ができていないんだ。この大会にふさわしい選手の機会を奪ってしまうことになるので、私は出場しないよ。」と辞退の理由について説明しました。

  

マリア・カミラ・オソリオ選手 テニス

今までコロンビアでテニスの話題はほとんど聞くことがありませんでしたが、現在行われているウィンブルドンで一人の若いコロンビア人が活躍し、話題になっています。

彼女の名前はマリア・カミラ・オソリオ選手。ベネズエラとの国境近くのククタという街出身の19歳です。

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©️YouTube - María Camila Osorio da su parte de victoria en Wimbledon

彼女は6月30日に行われたウィンブルドン女子シングルスの2回戦で、世界ランキング(WTA)36位で26歳のロシア人選手エカテリーナ・アレクサンドロワ選手に勝利し、3回戦出場を決めました。全英オープンでベスト38に入るのは、1974年のイサベル・エルナンデス選手以来47年ぶりの快挙で、更にグランドスラムで3回戦に進んだコロンビア人の最年少記録を更新したという事で、SNSでは数多くの祝福のコメントが寄せられています。

 

彼女の祖父は60年代サッカーのコロンビア代表選手。父も元プロのサッカー選手で、兄もサッカー選手というサッカーファミリーの中で育った彼女が選んだのは、なんとテニス。子供の頃から数々の入賞経験を重ね、才能を見せつけてきました。

2018年のユースオリンピックでは女子シングルで銅メダル、ミックスダブルスで銀メダルを獲得。2019年に行われたグランドスラムジュニアの全米オープンで優勝を果たし、一躍有名になりました。

 

今回のウィンブルドンでの2回戦突破がきっかけで更に知名度が上がったオソリオ選手ですが、昨日7月2日に行われた3回戦では世界ランキング4位のベルラーシ出身のアリナ・サバレンカ選手と対戦し残念ながら敗退。敗退を報告するオソリオ選手のツイートには「感動をありがとう」「コロンビア人として誇りに思う」と彼女への感謝と栄光を称えるコメントでいっぱいになっています。

 

治まらないコロナウイルスに大規模デモと、気が滅入るようなニュースが続いているコロンビア。

そんな中、彼らのようなスポーツ界の若者たちが明るい話題を運んできてくれています。

コパアメリカは不調続きですが、明日のウルグアイ戦でいい結果を残しコロンビアのムードを更に盛り上げてくれることを期待しています。

 

Profile

著者プロフィール
松尾彩香

コーヒー農家を営む元OL。コーヒーを栽培する一方で、コーヒー農家の貧困や後継者不足問題、コロンビアでの生活についてSNSを通じて発信。朝の一杯のコーヒーに潜む裏話から、日本ではあまり報じられないコロンビアの情勢まで幅広くお伝えします。

ブログ: http://campesinita.com

Twitter: @maon_maon_maon

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